ダイオキシンが引き起こした健康被害、環境被害を紹介します。

ダイオキシンの被害

■ダイオキシンは本当に猛毒なのか?
たくさんの種類があるダイオキシンですが、最も毒性の強いものは「地上最強の猛毒」と言われてもおかしくないような、急性の毒をもっています。人工の物質としては、かなり高い毒性を持つものであることは間違いありませんが、種類によって毒性の低いものもあり、動物によってもその影響度は違います。また、自然界の中にはダイオキシンよりも毒性の強いものはたくさんあります。自然界でも発生するものですから、必要以上に神経質になることはありませんが、基準値を上回る含有や人工的な蓄積に十分に注意をはらっていくことが大事です。

■ダイオキシンが身体に与える影響
WHO(世界保健機構)の発表では、最も毒性の強い部類のダイオキシンは「人への発がん性」を持っていると報告されています。また、
妊娠中のマウスに対する動物実験では、子どもが奇形を起こしたり、甲状腺機能の低下、免疫機能の低下などが見られたそうです。人体に対しての影響はまだはっきりとは解明されていませんが、日常生活の範囲で体内に取り込まれるダイオキシンの量では、がんの発生や異常な身体への影響は報告されていません。ただ、身体にいいものではない、ということは明らかですから、許容範囲を越えないように注意が必要なことは確かです。
■日常生活とダイオキシン                              廃棄物の焼却炉などから発生したダイオキシンは、大気中に放出され、土壌や水を汚染します。また、その土や水や食物連鎖によって、動物、プランクトン、魚などに蓄積されていきます。わが国の大都市地域における、大気中のダイオキシン濃度は0.3〜1.65pg/m3程度で、欧米の都市圏の数値に比べて高くなっています。日本人の一般的な生活環境で、1日に取り込まれるダイオキシンの量は、体重1kg当たり0.52〜3.53pgと推定されていますが、この数値だけを見れば、廃棄物処理場などの近くで、規定以上のダイオキシンをあびないかぎりは、身体への影響は少ないとされています。また、食物を通して摂取されるダイオキシンについてですが、脂肪に溶けやすい性質を持つダイオキシンは、主に脂肪分の多い肉、魚、卵、乳製品などを通して、人の身体に取り込まれます。こうして体内に入ったダイオキシンの大部分は脂肪に蓄積されて体にとどまり、排出されてしまうのに10年以上がかかるといわれています。ただし、これについても、ダイオキシンを含有した脂肪分の多い肉や魚を人の何倍も食べる、などの特別な食生活でないかぎりは、健康被害にまでは及ばないと考えられています。

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